(3)Fedora12導入
fedora12 の導入に関しましてはトップページに記載してある内容の通りです。
追加してのご説明はございません。
インストールに失敗する場合は、トラブルへの対処なども参考にしていただいて、何度もトライしていただく以外方法がありません。
ここでは、玄箱にどんな機能を搭載させるべきかについて、個人的な考えを述べてみます。
機能は多く搭載するに越した事はないではないかと多くの人は考えると思います。
大は小を兼ねると言いますし、機能が多くても使わなければ、それで済みますから。
一般論としては、それが正論かも知れませんが、何回か玄箱でサーバーを構築してきた私としては少し考えが異なります。
1つは玄箱は余りにも非力であると言う点です。
CPU の処理能力もかなり低いですし、メモリーも64〜128MBと今では考えられない程の少なさです。
そんな玄箱を、WEB サーバー、DNS サーバー、メールサーバー、ファイルサーバー、データベース、アンチウイルス機能、etc. を搭載して安定して動かす事ができるのでしょうか。
私はかなり疑問を持っております。
機能は多ければ多い程良いものではなくて、身分相応と言うか玄箱に適した構築方法があると思っています。
一番確実だと思うのは、単一機能にする事だと思います。
例えば、WEB サーバーとして使いたいのであれば、WEB サーバーの機能だけを搭載し、メールサーバーとして使いたいのであればメールサーバーの機能だけを搭載する事です。
この方法は、インストールの容易さと動作の安定性に関しては最も適した方法だと私は思っています。
しかし、いかに非力な玄箱でも単一機能だけで動作させるのは、もったいないと思いますし、それ以上の能力も持っています。
私の過去の経験から、以下の機能の搭載なら十分にこなせる能力があると感じたものを記載します。
これは、自分の玄箱に搭載している機能でもあります。
(1)NTPサーバー
これは、搭載必須の機能だと思います。
サーバーの時計は常に正確でなければなりません。
(2)Webサーバー
玄箱を利用する目的の人の大部分は、WEB サーバーを構築するためだと思います。
(3)FTPサーバー
Webサーバーを構築した場合は、必須と言えるものです。
(4)メールサーバー
メールは使用しないから不必要だと考える人もいると思いますが、単なるメールサーバーではなくて、サーバーの動作状態を自分に自動的にメールしてくれる機能は必要だろうと思います。
全く管理しなくても安定に動くサーバーなどは無いでしょうし、サーバーを管理する事は義務とも言えます。
私は最低でも、ローカルネットワーク間でメール機能を確立する必要があると思っています。
上記の4機能は最小限搭載すべき機能だと考えています。
付随的に、PHP を搭載したり、SSHサーバー にしたり、ログ解析ツールを搭載したりする必要があるでしょう。
個人的には以下の機能も搭載しております。
(1)DNSサーバー
動作させるまでの設定が面倒なので、最近は搭載しない事もあるのですが、ローカルネットワークで名前解決できる事は便利な面が多いものです。
ローカルネットワークに接続しているクライアントが多い場合には、必須でしょう。
(2)ファイルサーバー
玄箱は元々はファイルサーバーを目的として販売されていると考えられます。
単純なファイルサーバーを構築するだけなら、専用品を買ってきた方が早いですが、ちょとしたファイルの置き場として利用するには便利です。
【注意】
現在(2010年6月)のFedora12 のインストールキットで標準的な搭載をした場合には、ハードディスクの空き領域が少なくてファイルサーバーとして使用するには無理があります。
(3)データベースサーバー
私の場合は、MySQL を搭載いています。
その他に、SQLite3 が標準で搭載されておりますので、直ぐに使用が出来るようです。
付随ソフト的に、phpMyAdmin も搭載しています。
このソフトは、サーバーのデータベースの中身を確認するのに重宝しております。
【注意】
現在(2010年6月)のFedora12 のインストールキットで標準的な搭載をした場合には、ハードディスクの空き領域が少なくてデータベースサーバーとして使用するには苦しい場合があります。
次に、搭載したいのは山々だが止めているものを記載します。
(1)アンチウィルスソフト(Clam AntiVirus)
セキュリティ上は有効でしょうが、以前に搭載して使い込んでいる間に玄箱の動作が遅くなる現象が出たために、最近では搭載しておりません。
万一、サーバーに侵入された場合でも、管理体制がしっかりしていれば発見できるのではないかと考えています。
(2)メールスパムチェック(AntiVirus+SpamAssassin)
こちらも(1)と同様の理由で搭載しておりません。
メールの場合は、開く前に内容を確認する事が出来ますから必要性は低いと思います。
(3)ブログサイト構築
だいぶ以前ですが、WordPress を玄箱に搭載して動かした事があります。
その時は、軽く動作する感じで玄箱でも運用できるのではないかとの感触を得ました。
私の場合は、わざわざブログサイトを搭載をする必要がありませんので、搭載しておりません。
(長期的に運用をしていないと、玄箱でも運用が可能かどうかの結論は出せません。)
ムーバブルタイプも搭載した事がありますが、これは動作が重くて玄箱では無理な感じを得ました。(数年前の話ですが。)
玄箱に XOOPS のようなコミュニティサイトを構築するのも安全のため止めた方が良いでしょう。
最初正常に動いていても、データが多くなったりすると不安定になってしまう場合があります。
最後に、インストールに成功した場合のシリアルポートの出力内容を記載してみました。
これは玄箱HGの本体基板のRS232Cポート出力からインタフェイスICを増設して表示させたものです。
玄箱が出始めの頃は、多くの人達はこの方法で表示を行っておりました。(半田付け作業が必要となります)
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Fedora11 と記載してある部分もあるようですが、インストールされていたのは間違いなくFedora12 でした。
(これはサムソンの120GBのハードディスクを使用した時の記録ですが、以後不安定になりWDの80GBのものに交換しました)