最初に
何をいまさら Office 2003 なんだと思われる方が圧倒的大多数でしょう。
既に販売も終了しており、サポートさえも終わったバージョンをインストールしたところで、何のメリットも無いではないかと思われのも尤もだと思います。それどころか、サポートが終わっているので、そんな古いオフィスでは、ウィルスに感染するのではないかと思う方も多い筈です。
私が、ここで Office 2003 を取り上げるのは、エクセルやアクセスは Office 2003 で完成していると思っているからです。 現在は Office 2019 が最新バージョンであり、私も使ってみましたが、特に進化したと思う点は全くありませんでした。確かに機能は多くなったかも知れませんが、あってもなくても良い機能が増えただけで、その分動作が重くなり、デメリットばかり目立つようになりました。
軽快に動き、機能も必要十分であり、導入コストが低い Office 2003 を一度ぐらいは使ってみませんか。
もし、マクロウィルスが怖いのであれば、VBA を勉強すれば良いでしょう。旧来のオフィスが、どれほど素晴らしい存在であるのかを、もっと多くの方に気づいて欲しいと思います。
ここでは、Office 2003 Professional Enterprise Edition を想定しておりますが、その理由は最上位のバージョンであるので Word、Excel、Outlook、PowerPoint、Publisher、Access、InfoPath 等全てが含まれている点とプロダクトキーの入力は必要ですが、認証が不要な点からです。
どういう事かと言いますと、Enterprise Edition 用のキーを入力してインストールすると、即認証される仕組みになっているのです。
つまりは、VL(OEM)専用版なのです。これが何を意味しているかと言うと、当時は個人は入手が不可能であり、特定のパソコンでのみ使用可能とされておりました。
個人が同等の機能を使用するには、Professional Edition を使用する必要がありますが、Office 2003 は 2014年4月8日にサポートが終了しておりますので、現在はインストール時に認証が出来なかった場合は、認証する方法はもう存在していないでしょう。(マイクロソフト電話認証窓口 0120-801-734 で認証出来たという話はあります)
Office 2003 は使ってはいけないとアピールしているサイトの内容
今回の記事を書くにあたり、Office 2003 は使うなと言っているサイトを調べてみました。
例えば、以下は Office2003もサポート終了。どんな危険が待っている? に記載している内容です。
(1)そもそも、WindowsXPやOffice2003のサポート終了ってどういうこと?
サポートが終了してしまった場合、ユーザーにとって大きく2つの影響があり、一つはソフトウェアに不具合があってもメーカーへ問い合わせを受け付けてもらえなくなることです。
もう一つは、ソフトウェアに欠陥があったとしても、それを改善するためのプログラムが配信されなくなることです。
セキュリティの安全性からいうと、更新プログラムをインストールできないことが何より危険です。
日々新しいウイルスが生み出され、不正アクセスによるサイバー攻撃が行われる中、新しいインターネットの脅威に対応できなくなったWindowsXPやOffice2003は悪意のある攻撃者にとっては格好の的となるわけです。
(2)ある日突然、あなたが加害者になるかもしれない
あなたの会社では、いまだにOffice2003を使っていませんか?
WordやExcelといったオフィスソフトで作成した、例えば顧客リストや経理のデータなど、絶対に外部には漏れていけないデータそのものもサイバー攻撃の対象になります。
あなたの会社内だけならまだしも、ウイルスに感染した状態で顧客や取引先とオフィスソフトのデータをやり取りすることで、相手のパソコンやそのデータを攻撃してしまいかねません。
サポート終了後も何らかの対策を取らずに取引先に危害を与えてしまったとなれば、一気に信用を失ってしまうでしょう。
上記に書いてある内容が嘘だとまでは言いませんが、新しいバージョンのソフトなら安全だとも言えないでしょう。
それよりは、使っているソフトが新しくても古くても、インターネットに接続している限りは危機管理が必要でしょう。
ただ、オフィスソフトからウィルスに感染する度合は5%以下と言われており、他の要因(ブラウザやメール)から感染する度合の方が遥かに高いです。
ウィルス対策ソフトも、後手後手に回りますので、気休め程度と考えるべきです。
インターネットに接続している限りウィルスには感染するものだと考えて、メール関係はダウンロードしないで開くだとか、クレジットカードの暗証番号は暗号化して保存するなどの、最低限度の対策はしておくべきです。
Office 2003 の入手方法
Office 2003 Professional Enterprise Edition は企業向けであるため、アマゾンなどでは一切販売しておりません。(その他のバージョンなら、新品、中古共に入手が可能です)
それを良い事に、ヤフーなどのオークションでは、堂々と企業から得た(廃品として回収)と思われる商品を(高額で)出品しております。
●各エディションに含まれるソフト一覧
Professional Enterprise Edition 2003 | Professional Edition 2003 | Standard Edition 2003 | Personal Edition 2003 | |
パッケージ製品での提供 | 提供なし |
● |
● |
● |
ボリュームライセンス製品での提供 | ● |
提供なし |
● |
提供なし |
Word 2003 | ● |
● |
● |
● |
Excel 2003 | ● |
● |
● |
● |
Outlook 2003 | ● |
● |
● |
● |
PowerPoint 2003 | ● |
● |
● |
― |
Access 2003 | ● |
● |
― |
― |
Publisher 2003 | ● |
● |
― |
― |
InfoPath 2003 | ● |
― |
― |
― |
Home Style+ | ― |
● |
― |
● |
IME 2003 | ● |
● |
● |
● |
Picture Manager | ● |
● |
● |
● |
Document Imaging/Scanning | ● |
● |
● |
● |
個人がそれを落札して使用した場合は(法律的には違法でしょうから裁判になれば負けるでしょうが)マイクロソフトが、個人を訴える可能性は低いと思います。
(落札者が犯罪を犯した場合に、それを元に別件逮捕される可能性ならあります)
個人的には、法律の番人のような考え方をする人(法律至上主義者)が嫌いですから、そのぐらいは黙認しても良いのではないかと思っておりますが、賛否は分かれるでしょう。
現在のヤフーのオークションを探したら、以下のような出品がありました。(この他にも多数の出品物が存在しております)
DVD の状態も悪いように見受けられますし、相場の倍ぐらいの値段を付けておりますので、掘り出し物とは言えないのですが自動的に認証すると思います。 Enterprise Edition はプロダクトキーがプラスチックケースの背面に張り付けてあるようなタイプではなく、企業がマイクロソフトに書類申請して、郵送でプロダクトキーの内容を得るタイプのようです。
このバージョンのインストール用 DVD は何種類かあるようで、写真のようにホログラフィーが掛けてあるのが初期のバージョンではないかと思います。
右側のディスクは、サービスパック2のディスクで、これだけを出品している(悪どい?)出品者もおりましたので注意してください。
サービスパックは、マイクロソフトから2と統合された サービスパック3 がダウンロード出来ますので、サービスパック2のディスクは、ただのゴミです。
【注記】 2019年9月15日に確認したところ、「サービスパック3」は、既にマイクロソフトが提供を停止しておりました。(入手方法は色々あると思います)
こちらは、表面のデザインが異なっているタイプの例です。
プロダクトキーが共通なのか試してみたら、このタイプでも共通に使えました。
最初の起動画面が Office2002 に酷似しておりましたので、これが最初に発売されたタイプかも知れません。
Office2003 のインストール
ここではWindows Xp 64bitにインストールした時の画像を掲載します。
Office2003 は決して古いOSにしか対応していない訳では無く、Windows 10 でも動作する事が確認されております。私がWindows Xp 64bitにインストールしたのは、このOSにはOffice2002をインストールして使っておりましたので、インストールが可能かどうかの動作テストを兼ねて、Office2003にバージョンアップしようと思ったからです。
以下がインストール時の画像です。
プロダクトキーは、 巷で出回っているキー を使用しました。
このキーは現在(2019年2月)でも通用しましたので、今後にマイクロソフトによって無効化される事はなさそうです。
完全インストールを選択したのは、マイクロソフトエージェントや音声合成も行いたかったからで、通常インストールやカスタムインストールにして、DVDを要求されたらその都度必要な機能をインストールすれば良いでしょう。
完全インストールを選択しても容量の増加は微々たる物ですので、これを選択しているだけです。
インストールは、特に問題もなく、すんなりと終了します。
VL版ですので、インストールするだけで認証されます。
この後に、 サービスパック3 をインストールすれば完了です。
前述した通り、いくら過去の製品でサポートも終了しているとは言っても、個人での使用は認められていない製品ですので、個人が御使用になる場合は 自己責任 でお願い致します。
当然ながら、私は(インストールディスクはテストのため数枚所有しておりますが)御使用は推奨しておりません。(マイクロソフトに訴えられて裁判になれば負けるでしょう)
それが嫌であれば、ライセンス上の問題が無い 「Microsoft Office XP Professional With FrontPage」をお使いください。こちらもインストールするだけで認証されます。
Office XPは、上部の画面構成がデザイン的にやや見劣りしますが、機能はほぼ同じです。
Microsoft Office XP Professional With FrontPageについて
上記の「Microsoft Office Professional 2003 Enterprise Edition」は販売対象が企業です。一般の方は 「Microsoft Office Professional 2003」を買わなければなりませんが、新品を購入するのはまず不可能でしょう。 結局は、誰かがパソコンに1度はインストールしたのを使用する事になるでしょうから再認証が必要になります。
私は「Microsoft Office Professional 2003」を購入した事がありませんので、詳しい事は分かりませんが、サイトの書き込みを見ると「電話認証の窓口が見つからない」などのトラブルがあるようです。
マイクロソフトにしてみれば、サポートの終了した製品に、いつまでも関わっていられないのでしょう。
私が購入したのは、「Microsoft Office XP Professional With FrontPage」です。当初は知らなかったのですが、これがOffice XP(2002)のVL版に相当するようです。
このエディションには、「OfficeXp Developper」が付いていて、当初はこれに期待していたのですが、インストールはしたものの、使い方が分からなくて使っておりません。
「Microsoft Office XP Professional With FrontPage」にはプロダクトキーがケースの裏側に貼ってあって、それでインストールできるのですが、近年はそれを使わないでサイトで公開されているプロダクトキーを使用してしております。 「Microsoft Office XP Professional」は、プロダクトキーによって、VL版と通常版を分けていると考えられます。
巷で出回っているキー は、「FM9FY-TMF7Q-KCKCT-V9T29-TBBBG」です。このキーでインストールすると、インストール終了後に認証済みになります。
電話認証も何回かやった事がありますが、不正インストールを警戒してか、「DVDが入っている箱の色は何色だ」とか色々な事を聞かれて嫌な思いをした人も多いでしょう。
やはり、認証など必要なしで、どんなパソコンにインストールしても直ぐに使えるのは気分が良いものです。 Offce2003が入手できないなら(使いたくない場合も含めて)、「Microsoft Office XP Professional With FrontPage」のインストールをお薦めします。機能的には2003と一緒と考えて良いです。(確かXMLの機能のあるなしぐらいです)
デザインを見ると、古き良き時代のソフトに思えますが、このソフトの機能を満足に使いこなせる人は居ないでしょう。
つまりは、普通の人(圧倒的大多数の人)には、この程度の機能(Excel2002の機能)があれば十分なのです。
Excel 2013 などは、つい最近まで堕ちまくっていたソフトで、今でも(VBS等で起動や終了をすると)堕ちたと勘違いして、再起動する有様です。