貧乏人はRaidを使う
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 貧乏人はRaidを使う

 最初に

ここでの Raid(レイド) とは複数のハードディスクを組み合わせて 容量を増やしたり高速化を図る仕組みを言います。
ソフトウェアでRaid(レイド)を構築する事も出来ますが、レンタルのサーバー会社では RAID コントローラと呼ばれるカードを装置に取り付け、ハードディスクを大量に取り付けて、大容量と高速化、安定性を確保してきました。その流れが SSD の登場によって大きく変化しています。
昔ながらの RAID コントローラを使わなくても、更なる高速化が容易に得られ、必要十分の耐久性が得られる状態になったのです。
その結果、大量の RAID コントローラが廃棄され中古品として市場に供給されております。 例えば、以下ののような RAID コントローラです。
Raid1画像
  (無断ですが、サイト上にあった画像を使わせていただいております)

  この RAID コントローラの規格を以下に示します。
Raid2画像
  見る人が見れば、現在でも十分に通用する性能を持っている事が分かります。 それ故、この RAID コントローラは、現在でも新品が販売されています。
  Windoes7 ではドライバーのインストールが必要でしたが、Windows8.1 と Windows10 では、ドライバーをインストールしなくても認識されました。

  中古市場での価格は、オークション(2019年1月20日現在)を調べたら、以下の出品がありました。
Raid3画像
SAS から SATA の変換ケーブル(SFF-8087 SATA x4)が2本付属して3500円弱の値段ですから、安いと思うのですが、1ヶ月弱入札がありません。
そのためか、出品者は1日単位で出品しております。 私が落札しても良いのですが、既に 9240-4i を所有しておりますので2個は必要ありません。

【追記】この出品の動向が気になってましたので注目しておりましたが、1月23日にようやく落札されました。
Raid10画像
実を言うと、3000円ぐらいで落札できるなら、ケーブル代と思って落札しようと狙っていたのですが、出品者が出品値段を下げなかったので、落札出来ないでおりました。
現状でもお買い得だと思いますので、落札されるのは自然だろうと思います。

私が落札したのは、ほぼ同じ値段でしたが、コネクタが1つしか無く、しかもケーブルも付属しておりませんでしたから、(落札者に対して)悔しい気持ちはあります。
オークションに慣れている方なら、自分の手持ちをオークションに出して、この製品を落札していたと思います。


 なぜ落札者が居ないのか

一言で言うと、格安に思える出品ですが、オークションにはより掘り出し物が多くて、必要な人は既に所有しているからでしょう。
例えば、現在でも以下のような出品がありました。
Raid4画像
接続ケーブルが付属しておりませんが、これもオークションなら1000円前後で落札できます。
ケーブルは1本あれば十分ですから、2000円前後で 512MB のキャッシュ付きのボードを手に入れる事が出来ます。そうなると当然こちらの方の出品を落札するでしょう。

掘り出し物には上には上があって、既に終了しておりますが、以下のような出品もありました。
Raid5画像
1GB のキャッシュ付きのボードが1円で買えるのです。 ジャンク扱いですが、取引の多い出品者は動作確認をしていますので、まず動きます。

このぐらいの製品になると値段も高く、アマゾンでの現在(2019年1月20日)の販売価格は以下のようになっています。
Raid6画像
新品を買えば、6万円近い製品が1円で落札できるのですから、落札した人は笑いが止まらないでしょう。
LSIと言う会社は技術レベルが高く、日本のNECや富士通のサーバー用としてOEM供給をしております。(日本の主要メーカの信頼度が高い)
当然ながら、NECや富士通の中古品もオークションには多数出ているのですが、アダプタが特殊だったり、LOWタイプだったりして、一般的なパソコンには(そのままでは)取り付け出来ない場合が多いです。 しかも、単なる廃品回収業者が販売している品物は、お金を貰って品物を売っているせいか、5個1組でいくらとかで出品しており、(安価なのですが)扱い方が粗雑で壊れている場合が多いです。 大量に出ているOEM品を落札する場合は、当たり外れがある事を覚悟してください。(動けばラッキーの感覚が必要です)

 貧乏人向きな理由

ここに掲載している Raid コントローラが貧乏人向きなのは、やはり一時代前の製品である事です。
最新のマザーボードを所有している人は、このような製品は使いません。(だから中古市場に出てくるのですが)
それと、この製品には癖があって、ある程度の知識がないと使いこなせません。
私も多少感じましたが、サイト上には以下のような記載があります。

このカード、というかMegaRAID全般な気もしますが相性が結構激しいです。
まず最初にEVGA X58 Classifiedにて既存の環境に取り付けWindowsを起動しようとしたら
No physical memory is available at the location required for the Windows Boot Manager. The system can not continue.
というわけのわからないエラーが出ました。ググってみるとよくあるエラーのようですが、とりあえずおいておきます。
その後あれこれあって、結局、検証環境はASUS P6X58D-Eに落ち着きました。オンボードSATAにつないだディスク上にすでにWindows7がセットアップされている環境です。ここにデータドライブとして追加してみることにします。SSDはPX-128M3Pを1台用意しました。

M1015(MegaRAID)のRAIDの設定画面はWebBIOSというマウスで操作ができるものです。POST時のカードの認識中にCTRL+Hを押しておくと、ひととおりPOSTが終わった後のブート段階でWebBIOSが起動するようになっていますが、この仕様もクセがあって、WebBIOSに入るのも一苦労させられます。
まず既存のWindows環境に取り付けたのですがCTRL + Hを押してもどうやってもWebBIOSに入ることができず、そのままWindowsが起動していまいます。ちょっと調べたところ、WebBIOSに入るためにはBIOSでM1015が1st Boot Deviceに設定されている必要があることがわかりました。ところがBIOS画面ではM1015がBoot Deviceに表示されないのです。
どうしたもんかと思っていろいろ試していたところ、Delキーを押してBIOSに入る用意をしておいて、その後、カード認識画面でCTRL+Hを押すと、BIOS画面になったときにM1015がBoot Deviceに現れることがわかりました。
その状態でM1015を1st Boot Deviceに設定して、再起動後CTRL+Hを押すとWebBIOSに入ることができました。
なお、他にディスクを繋いでいない状態であれば特に問題はないようです。今回はデータドライブとして、ブートドライブは別にして検証します。。が、他のディスクが繋がっている環境でブートドライブにする場合はまたいろいろ苦労することになります。基本的には他のディスクが繋がっていない環境で使用するのが前提のようです。

●運用上冷却の問題 MEGARAIDの問題は熱です。
エアフローが考慮された騒音無視の前面ファンバリバリ全開の マシンルーム設置ラックサーバで使用されるものなので 使ったことがある方はわかるかと思いますがカード自体が鬼のように発熱します。

これは自熱で故障するだろうという破滅的な温度であり、まあこれでもなかなか故障はしないのですが引きますよ?
今回まんまの状態で日立のカードを挿してWEBBIOSで固定しておきましたら、その温度130度に達しそれ以上は怖くて電源落としました。
温度モニタの数値でそれですからカード自体触れないぐらい熱くなります。

ですのでMEGARAID系を使用するときは必ず強制冷却ファンを追加しています。
使用筐体がSupermicroラック筐体なのですがそれでも追加するのです。
エアフローできていない筐体で使用したら本当にマシンごと燃えるような気がしますよ。

私が使っている限りでは、ここまでシビアでは無いように思えましたが、Raid を扱った事の無い人には厳しいでしょう。
設定方法が難解で、NECや富士通のWEB上にあるPDFファイルを読み漁りましたが、それでも結構時間が掛かりました。
つまりは、(貧乏な故に)ある程度の苦労を重ねて、(多少の)経験を積んで来た人でないと、使うのが難しいのは確かです。

私は古いマザーボード(P6T6 WS Revolution)に SSD を1個接続して使っておりますが、SSD 本来の転送速度が出ております。
せめて、最低でも SSD を2個使用して、 RAID0 の構成にはしたいと思っています。(貧乏人の悲しさで、まだ1個だけです)
下記は、記載のサイト上にあった RAID コントローラを使用して、SSD 4個を使った RAID 0 構成の場合のデータです。

Raid7画像

上記の RAID 構成で使用している PX-128M3P は、Plextor が2012年頃に発売したフラッグシップ製品です。発売当初は20000円弱の値段で販売しておりました。
現在では、オークションで見かける程度で、出品価格は1000〜2000円程度が妥当な値段でしょう。 (サーバー規格なので、まだ使えるとは思いますが)
私は、サムスンの 860 EVO MZ-76E500B/IT が、7000円台で販売されている時に購入しようと考えております。(サムスンを一度使ってみたいので)
最近のSSDはTLCタイプなので、寿命を心配する人が多いのですが、個人の使用用途なら、(映像の録画などの無茶な使い方をしなければ)3〜5年は持つでしょう。

ところで、最新のマザーボード構成で NVMe を使用すれば、この倍ぐらいの転送速度は得られる筈ですが、使用感には全く差が出ないと言われております。
どう言う事かと言いますと、SSD の登場によって、転送速度のネックは解消されて、更に転送速度を向上させても使用感は変わらないからと考えられます。
それでも速いに越した事はないと思う人が大部分でしょうが、今度は発熱の問題に悩まされる事になります。(結局は、安全弁が働いて速度は低下します)

 MEGARAID系の設定方法

以前にオークションで落札して押入れにしまっていた RAID カードを MSI のマザーボード(MSI X58 Pro)に搭載していた RAID カードと交換してみました。
以前に搭載していたカードは、Adaptec ASR-2405 で、500GB の HDD 2台で RAID0 で動かしておりました。
特に問題も無く動作しており、不満も感じませんでしたので、そのまま使っておりました。

このカードも、数年前にオークションで購入したもので、アマゾンで販売価格を調べたら、現在でも12070円の値段(新品)が付いておりました。
但し、古い規格なので、買う人は居ないでしょう。 オークションでも、(落札する人が少ないので)出品はされないと思います。
外観は以下のようになります。(アマゾンの画像を拝借)
Raid8画像

交換するカードは、LSI MegaRAID SAS 9261-8i の BBU 付きで、発売は古いですが現在でもオークションでは出品が多いです。
私は交換は慣れておりますので、何事も無く交換は終了しましたが、フォーマットをやり直しましたので、交換後が(時間が掛かって)大変でした。

現時点(2019年1月22日)でのオークションでは以下の出品がありました。
Raid9画像
多分、素人の出品者がアマゾンなどの販売価格などを参考にして値段を付けているのでしょうが、いくらなんでも12800円は高過ぎるでしょう。
小まめに探せば、3000〜5000円で落札できると思います。 私も3000円程度で落札したと記憶しております。
私が落札したのは、ブラケットの形状が標準タイプである点が異なるだけで、外観は写真と全く同じです。
BBUについては、古い製品なので(恐らく)充電が出来なくなっているのは常識です。(元々オプションでもあり、それが大きな問題にはなりません)

本題の設定方法ですが、上記に他の人が書いてある通りコツがあります。
設定画面はWebBIOSというマウスで操作ができるDOSモードの設定画面で行うのですが、起動用のOSが入っているHDD(SSD)があると、Ctrl+H を押してもOSが起動してWebBIOSに入れません。必ず、起動用のドライブは外してから設定操作を行ってください。 WebBIOSにさえ入れれば設定の難しさは解消したようなものです。
マザーボードを選ぶと他の人は記載しておりますが、私は経験しておりません。発熱の問題(壊れそうな程に熱くなる)も感じた事はありません。

あとは、WebBIOS のメニュ−の操作に戸惑うのですが、分からなければNECや富士通のサイトでPDFの設定マニュアルをWEB上で公開しておりますので、検索すれば何とかなるでしょう。 私の場合は、それらの設定方法の説明が、余りにも細か過ぎて、逆に分かり難いと感じました。 RAIDの初歩的な知識があれば、そんな物を見なくても試行錯誤すれば設定は出来ると思います。 設定が誤っていると、メニュー上に赤い表示でエラー内容が出ますので、先に進む事が出来ませんから、設定が滅茶苦茶になったりはしません。
知らないと分かり難い点を1つだけ挙げると、複数のハードディスクを選択する場合に、Ctrlキーを押しながら、HDDやSSDを選択しなければならない点でしょう。
30分もメニューをいじれば、(人並の知能レベルがあれば)設定は出来ます。形名が変わっても、操作は共通していますので1回覚えるだけで済みます。

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